メディアリテラシーの記事で触れた華氏911、ムーア監督に関連のある面白い記事があったので紹介。リンクすると、ニュースが数日後に消えて情報元がわからなくなってしまうため、以下にコピぺします。
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「敵陣」取材のムーア監督に大ブーイング
「フセイン政権下のイラクが平和のオアシスだったと信じさせようとした不誠実な映画監督」――共和党全国党大会初日の30日、ベトナム戦争の英雄、マケイン上院議員がブッシュ大統領に対する応援演説のなかでドキュメンタリー映画「華氏911」のマイケル・ムーア監督を激しく批判、ムーア氏が会場から退席する場面があった。
ブッシュ批判を続けるムーア氏は今回、米紙のコラムニストとして「敵陣」を取材。マケイン氏が演説している時は、記者席にいた。マケイン氏の批判をきっかけに、会場の参加者がいっせいにムーア氏に向かってブーイングを浴びせ、「(ブッシュ大統領に)あと4年」と連呼すると、ムーア氏は両手を挙げ、笑顔で「(現政権は)あと2カ月」と言い返すと、席を立って会場から出た。
ムーア氏は取り囲んだ記者団に対し、「共和党を助けたいなら、僕の映画に触れるべきじゃなかった。さらに多くの人が見に行くだけだ」とマケイン氏の批判に反撃。イラク戦争を正当化し続けるブッシュ氏については「戻ってきた兵士のひつぎをみて、人々は何のために死んだと思うだろう。ブッシュはこの大会でその疑問に答えることはできない」と断言した。
(asahi.com MYTOWN USA 8/30)
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NYCは、この共和党大会のためいつもに増して人だらけ。プロテスター、共和党支持者、強化された警官隊で街はどこもごったがえし。本を探しにユニオンスクエアの辺りにいったけど、カメラを構えた取材陣、警察隊、プロテスター、そして彼らの出し物などで大変なことになっていた。気のせいか、地下鉄も遅れ気味で混みまくってたよ…;;んもー
共和党を支持する人たちは自分たちが「普遍的なアメリカ人」だと信じて疑わないが、今日、本物の普遍的なアメリカ人はあんなに白人ばかりではないし(現在、アメリカの人口の5人に4人はマイノリティと言われている)、あんなに裕福(収入平均)でもない。でも、彼等は、自分たちがアメリカの本質、アメリカ人としてののモラルをつかさどる代表だと思っている。
んで、なんでそんな人たちが「普遍的なアメリカ人」の対極をなす人間ばかりで占められたNYなんかで全国党大会を開くかといえば(支持者よりプロテストの方が多いに決まってるのに)、その理由の一つは、NYには政治家たちの大好きなエンターテイメントがあるからだ。そそのひとつは、売春。勿論、公的にあの人たちがそういうわけも無いが。「普遍的なアメリカ人」らしく家族を大切にする共和党も、家族に知られること無く、そして自分たちの地域界隈を乱すことなく、遠くはなれた「罪深い街」NYで4年に一度の豪遊を楽しむ。4年に一度なんて控えめな表現過ぎたかしら。ま、アメリカのモラルの中には、男は結婚外で性的関係を持つことは暗黙の了解として(プロテスタントが如何に主流でも)あるから、そういう意味ではこの彼らの行動も「普遍的」なアメリカの良人の域を出ていないのだが。つまり、別にさして目新しい事実でもない。マンハッタン・ウェストサイドの売春業は今が盛り。勿論、働いている売春婦(もしくは売春男子)ではなく、多大に儲けてるのは各エージェンシーだけどね。祭だワッショイ。ベガスで大会を開くのが多いも似たような理由からだな。政治家にエンターテイメントは欠かせません。そうでしょう?
記事の内容に話を戻すと、笑顔で「あと2ヶ月」と言い切ったムーア監督はさすが肝っ玉据わってるなぁと感心した。まず反感メチャ買う共和党大会に踏み込んでる時点で凡人の私などは感心してたのだが。しかも、お忍びとかでなく、ね。後でTV見てみようっと。ニュースでその場面出るかな?しかし、これがカメラに収められてたらこの映画の一場面にも、もってこいだったんじゃないか。DVDになった時に付け加えられてたりしてね(笑)